RSI (アールエスアイ)
RSIとは、Relative Strength Indexの略で、相対力指数とも呼ばれます。RSIは、テクニカル分析においてよく用いられる指標の一つで、主に株式や為替市場でのトレードに利用されます。
RSIは、株価や為替相場の値動きを基に、買われ過ぎや売られ過ぎの状態を表す指標です。RSIは、一定期間の上昇分と下落分の平均値を用いて、現在の価格が買われ過ぎか売られ過ぎかを判断します。
RSIの計算式は、一定期間の値上がり幅の合計を一定期間の値上がり幅と値下がり幅の合計で割り、100から引いたものを表示することで求められます。RSIが70以上になると、買われ過ぎの状態を示し、RSIが30以下になると、売られ過ぎの状態を示します。
RSIは、買われ過ぎや売られ過ぎの状態が続くと、市場の反転が起こる可能性が高くなるため、投資家はこの指標を利用して、取引のタイミングを判断することができます。ただし、RSIだけに頼ってトレードすることは避け、他のテクニカル指標や基本的なファンダメンタル分析も併用することが重要
移動平均線 (いどうへいきんせん)
移動平均線は、株式や為替市場などの価格チャート上に表示される、一定期間の価格平均値を表す線のことです。移動平均線は、価格変動のトレンドや、トレンドの転換点を捉えるためによく用いられるテクニカル分析の指標の一つです。
移動平均線は、一定期間の価格の平均値を求め、それをグラフ上に描画します。例えば、5日移動平均線という場合は、過去5日間の終値を合計して5で割り、その平均値を計算します。同様に、25日移動平均線という場合は、過去25日間の終値を合計して25で割り、その平均値を計算します。
移動平均線は、価格の変動が激しい場合でも、一定期間の平均値を求めることで、トレンドをスムーズに表現することができます。また、短期的な移動平均線と長期的な移動平均線を重ねることで、クロス(交差)のポイントが出現する場合があり、これは相場の転換点を示唆するとされています。
移動平均線は、一定期間の価格平均値を表すため、その期間の長さによって、トレンドの捉え方が異なります。例えば、短期的な移動平均線は、短期的な値動きを反映するため、相場の反転点を早期に捉えることができますが、偽のシグナルが多い傾向があります。一方で、長期的な移動平均線は、長期的なトレンドを反映するため、相場の変化を遅れて捉える傾向がありますが、トレンドがはっきりしており、偽のシグナルが少ない
MACD (マックディー)
MACD(Moving Average Convergence Divergence)は、移動平均線を用いたテクニカル分析の一種で、相場のトレンドの強弱や転換点を捉えることができる指標です。
MACDは、異なる期間の2つの移動平均線の差を表したもので、通常は12日EMA(指数平滑移動平均)と26日EMAの差を表します。EMAは、最近の価格変動に重みをつけた平均値を求める移動平均線の一種で、過去の価格変動よりも最近の価格変動に大きな影響を与えます。MACDは、12日EMAから26日EMAを引いたものをグラフにプロットすることで表現されます。
MACDの特徴は、さらに3日EMAを用いたシグナル線を追加することで、トレンドの転換点を捉えることができる点です。シグナル線は、MACDの値の移動平均線で、通常は9日EMAを用います。MACDの値がシグナル線を上抜けた場合には買いシグナルとなり、下抜けた場合には売りシグナルとなります。
MACDは、長期的なトレンドを捉えることができるため、投資家やトレーダーによく用いられるテクニカル指標の一つです。MACDの値が急激に上昇したり下落したりする場合には、相場が急速に変化していることを示唆する場合があります。ただし、MACDは単独で用いるよりも、他のテクニカル分析の指標と併用することが望ましいとされている
ボリンジャーバンド (ボリンジャーバンド)
ボリンジャーバンドは、相場のボラティリティ(変動幅)を表すテクニカル分析指標の一つで、ジョン・ボリンジャーによって開発されました。移動平均線と標準偏差を用いて、価格の上下限を表現するバンドを作り出します。
ボリンジャーバンドは、通常、20日間の移動平均線を基準に、上下に2つのバンドを作り出します。上側のバンドは、移動平均線から標準偏差を2倍した値を加算したもので、下側のバンドは、移動平均線から標準偏差を2倍した値を減算したものです。
ボリンジャーバンドは、価格がバンドの内側にあるときは相場が比較的静かな状態であると考えられ、価格がバンドの外側に出るときは相場が活発に動いていると考えられます。また、バンドの幅が広がると、相場のボラティリティが増大していることを示唆します。
ボリンジャーバンドは、トレンドが形成されているときには、価格がバンドの外側に出る場合が多くなる傾向があるため、相場の転換点を探る際にも用いられます。ただし、単独で用いるよりも、他のテクニカル分析の指標と併用することが望ましいとされている
一目均衡表 (いちもくきんこうひょう)
一目均衡表は、テクニカル分析の一つで、日本人トレーダー・吉田松陰によって開発されたとされています。移動平均線、一目均衡表独自の基準線・転換線、遅行線から構成されており、価格の傾向を視覚的に捉えることができます。
一目均衡表には、以下の3つの線が含まれます。
- 基準線(tenkan-sen) 過去9日間の高値と安値の平均値を求めた線で、短期的なトレンドを表します。
- 転換線(kijun-sen) 過去26日間の高値と安値の平均値を求めた線で、中期的なトレンドを表します。
- 遅行線(chikou span) 現在の価格を26日前に戻したもので、過去の値動きとの比較によって、トレンドの転換を判断することができます。
また、移動平均線と同様に、一目均衡表には雲(くも)と呼ばれる領域もあります。この雲は、基準線と転換線の平均値をとったものを2本描き、その間を色で塗りつぶしたもので、相場のサポートやレジスタンスを表します。
一目均衡表は、短期・中期・長期のトレンドを捉えることができるため、様々な相場の状況に対応できるテクニカル分析指標の一つです。ただし、単独で用いるよりも、他のテクニカル分析の指標と併用することが望ましいとされている
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