08月30日 02時36分
台風10号は熊本県内をゆっくりとした速さで北北東に進んでおり、30日昼過ぎにかけて九州北部を横断する見込みです。
台風の暴風域はなくなりましたが、長崎県内は全域が風速15メートル以上の強風域に入っています。県内では30日日中にかけて線状降水帯が発生して災害の危険度が急激に高まる可能性があり引き続き土砂災害などに厳重な警戒が必要です。
気象庁の観測によりますと、台風10号は30日午前1時には熊本県山鹿市付近をゆっくりとした速さで北北東へ進んでいるものと見られます。
台風は、このあとも東寄りに進み、30日昼過ぎにかけて九州北部を横断する見込みです。
台風の暴風域は30日未明になくなりましたが、長崎県は引き続き全域が風速15メートル以上の強風域に入っていて、壱岐空港では29日夜11時すぎに21.1メートルの最大瞬間風速を観測しました。
また、県内では大気の状態が非常に不安定になっていて28日の降り始めから29日午後11時までの雨量は雲仙岳で368.5ミリ、島原市で189ミリ、南島原市で131ミリなどと多い所では350ミリを超えています。
台風は動きが遅いため長崎県では長時間にわたって非常に強い風やうねりを伴った大しけ、それに大雨が続くおそれがあり、きょうの県内の最大風速は陸上で20メートル、海上で25メートルと予想され最大瞬間風速は30メートルから35メートルに達すると予想されています。
また、長崎県では30日日中にかけて線状降水帯が発生し災害の危険度が急激に高まる可能性があります。
30日夜遅くまでの24時間に降る雨の量はいずれも多い所で県の南部と北部で150ミリ、壱岐・対馬と五島で100ミリと予想されていて、線状降水帯が発生した場合、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。
気象台は、引き続き30日昼前にかけて土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に厳重に警戒し、暴風やうねりを伴った高波にも警戒するよう呼びかけています